大阪湾ダブルハンドヨットレースの栄誉に感謝〜総合優勝はVIENTOの手に〜

今回の記念すべき第1回のレースで予想もしてなかったC(クルージング)クラスの1位と総合優勝の賞金10万円が戴けることになろうとは生涯忘れられない出来事になりました。
今から思えば、当レース準備委員会の端くれに名を連ね、委員の方々とは数えきれないくらい夜遅くまで集まって打ち合わせ重ねたことだろう。関係各方面との調整、他クラブ・ハーバー等々への連絡、煩雑な集計など諸作業を担当された方々の苦労をみているだけに感無量なものが込み上げてきます。
さて、準備も終え、エントリーすることになるのですが、北港の草レースでは私自体いつも途中でリタイアしたり、フィニッシュを見落としたり、完走しても最下位かブービーくらいが関の山でしたので次のようなことも考え、こんな本格的な大阪湾のロングレースに参加することに大分迷ったのです。

理由

1つ目、他のエントリー艇を聞くとバリバリのレース艇でセーラーも知らないものがいな

い兵たちである、従って無駄なことになる。

2つ目、距離約30マイルとなると普通の5〜6メートルの風で直線でも10時間、風向

き・潮の流れ等を考えると倍の20時間位かかるかも。

3つ目、夜航海となると夜に弱い自分と1人ワッチとなると寝込んでしまうクルー・・・・

    これでは事故につながる。

4つ目、天候が悪化する心配、雨風となると夜は特に寒い。

5つ目、過酷の一言だ。

そんなこんなで思案の挙句レース前であっても、途中でも無理と判断すれば何時でもリタイアできる、と考え半身の姿勢で決心し、参加を決めたのです。ところが、心配していた通り台風16,17号と低気圧が合体して天候は最悪の大荒れとなってしまいました。
やっぱり止めといたら良かった、気持ちは段々憂鬱さを引きずっての10月7日(土)サントピアに向かっての回航でした。

前夜祭のパーティーでも明日の天気が穏やかな日和になるように、と念じながらの会食。

いよいよ8日朝8時スタートですが、風が少し凪いでいたので、ひょっとしたら20時間コースかなと思いつつ、いつもの様にスタートに出遅れてみんなの後を追いかけているうちに、風模様が変わってきました、北西の強風でクローズ・リーチとアビームの風に我がVIENTOは水を得た魚のように6〜7ノットで快走しだしました、これは面白い、勝負は別にして、クルーズセーリングと洒落込もう、今日の夕方日没までに北港に帰れたら皆とビールを飲んでワイワイやって、風呂に入って、ゆっくり寝ることを考えてたら、強風が益々あがってきだした、前を走るエルはしだいに遠去っていくし、ブローが入るとオーバーヒールして舵は重くなるし、波は容赦なく叩きつける様に被る連続でした。

 やっぱり、エントリーしたのが間違いやったなー、と思い返しながらヤケクソで大自然の猛威と自身(ハンター30のVIENTOと自分とクルー1体)との闘いを繰り返しているうちに、ふと横を見るとコンスタンチェが帆走しているではないか、あの艇はレース艇の筈、それと同じ位置で走っているのは何故か。こちらが思っていたより早かったのか、それともコンスタンチェにトラブルでもあったのか、そんなことを考えても仕方が無い。ゴールは見えないけれども、大分近付いたのではなかろうか。目を凝らして見回しても、一向に見付からない、何故かコンスタンチェは西宮方向に進んでいるが、こちらは北港の方向にあるランドマーク=ゴールデンボール煙突に向かうことにしたのが大間違いとなってしまったのです。

フィニッシュの本部艇を探して迷走していたら、遥か西方向に見付かりました。危うく行き過ごすところでした。しまったコンスタンチェと同じ方向ならそのままフィニッシュだったのに、ガックリしながら今度は強風が弱まらないようにと勝手で我儘なことを思い、タック、タックをしてやっとゴールイン。

ハーバーに帰ると皆が一杯やりながら優勝かもしれないと嬉しい言葉。また酒の肴に人をかつぐ、と軽く聞き流しておいたのですが、翌日9日に舟の片付けをしていたらクルーの北村君が探しに来て、表彰式が始まっているとのこと。取りあえず行ってみたら、会う人会う人みんなからお祝いの言葉を頂戴して、改めて昨日の酒の上での話しが本当だったのかと確信したしだいです。    


表彰式終了後、藤田氏から寄付を頂いてBBQパーティー
このような記念すべき大阪湾ダブルハンドヨットレースの栄誉を授かることができ至福の極みです。ここで、やっとエントリーしておいて良かったと、結論がでました。今回参加された各艇の皆さんに出会うと、素晴らしいレースであったとの言葉をいただき、来年も参加するのを楽しみにしておられる方々が多数おられました。そのようなレースの賞を戴き、改めてその重みを実感しております。 
最後に、大会運営に携わっていただいた大勢の方々、賞金を提供していただいた杉山さん、遠路九州から声援に駆けつけていただいた神田さん、2003メルボルン大阪参加艇「るる」の故鈴木氏奥様、サントピアマリーナの皆さん、北港ヨットハーバーの職員さん、参加艇の皆さん、そして、ご声援して下さった方々に心から感謝いたします。  

            

(VIENTO 藤田)